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なぜ日本のサッカー現場で指導者が不足しているのか?

昨今の日本サッカー界で起こっている問題の1つに指導者の不足問題が挙がります。

最近ではSNSを中心にコーチング理論であったり、戦術についての記事などを目にする機会が増えた一方、実際の指導現場では20人以上いる選手に対して指導者1人という現実もあります。

そういった環境でチームをオーガナイズするのは難しく、細かい指導が中々行き渡りずらくなるのも事実です。

それ故に、集団的なトレーニングより個人的なトレーニングが増えてしまっています。

それが今の日本の現状を表しているとも感じます。
海外に出れば、日本人の技術、細かいクイックな動きや走力などはとても評価されています。

また日本人の人間性やトレーニングに取り組む姿勢(学ぶ姿勢)なども評価されている一方、問題に直面した時の自己解決能力や考えてプレーをする能力に欠けていると評価もされています。

今回は、なぜ日本が指導者不足となっているのかをサッカー大国スペインと比較して見ていきましょう!

 

サッカー大国スペインではどうなっているの?

スペインでは多くのクラブがたくさんのカテゴリーを持っており、7人制サッカーの場合1チーム10人程、11人制サッカーでは20人前後で形成されており、それぞれのチームがリーグ戦に参加しています。

そして指導者の数は各チームに最低でも2人、多いところでは3~5人程いたりもします。
これだけ選手に対しての指導者の数が多いと、監督の目の届かないところはコーチがサポートできますし、より練習の質は向上していきます。

練習の内容も個に特化したトレーニングはアップなどでは行われることはあるものの、基本的にはより集団的なトレーニングが行われており、チームプレーの中でより多くのタスクが与えられます。

また指導者は選手に問いかけ続けて、選手が自ら考え、答えを導けるような指導を行っている印象です。

 

なぜそう言った環境が作れるのか?

なぜこのような体制を取れるかというと、スペインでは早い子は中学生や高校生くらいから、同じクラブの小学生達のコーチとして指導を始めています。

中高生でまだまだ経験は浅いかもしれませんが、監督達の下でアシスタントとして指導に関わります。

そうすることで、選手としての目線だけでなく、違った観点でサッカーに関わることができます。
選手としての幅もさらに広がり、スペインサッカーの発展に繋がっていると感じます。

またライセンス制度が日本よりも充実し取りやすい為、多くの指導者が現場で働けるような環境が整っています。

 

日本の改善の余地はあるのか?

日本にはたくさんの改善の余地があると思います。

日本では「選手は選手、指導者は引退してから始める」と決めつけられているように感じますが、選手をしながらでもコーチとしてのキャリアをスタートすることは可能です。

早いうちに現場に立ち経験を積むことは必要だと思います。
またライセンスも推薦がないとなかなかな取れないと聞いたこともあります。
最終的に指揮を出来るかの判断はクラブ側にあったとしても、そもそもの土台でもある、ライセンスは皆んなに平等にあるべきだと感じます。

今後日本のサッカーを発展させていく為にも、まずは環境や制度から変えていき、指導者育成の基盤を強化していくことが必要でしょう。

 

なぜ日本のサッカー現場で指導者が不足しているのか? まとめ

今回は、日本とスペインを比較して、指導者不足についての問題点と改善点について考えました。

まだまだ指導者の労働環境は厳しく、そして今後ますます地域の指導者の不足が懸念されています。

1つの職業として成り立てせていくためにも、制度の改正を含めて指導者を目指したいと思えるような環境の構築が必要となるでしょう。

今後のスポーツ界の発展のために、自分事として考えて行動していきましょう!

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