【問題化】スポーツクラブの経営課題とは?

日本におけるサッカーを取り巻く環境は昔より飛躍的に発展しました。
しかし、サッカーを文化にするにはまだまだ課題は山積みです。
その中でも町クラブの状況は数十年前に比べ大きく変化しました。
Jリーグスタート以前のサッカーは部活動や地域のボランティアクラブがほとんどで、サッカークラブ運営をビジネスとして考える土壌はありませんでした。
しかし、Jリーグのスタートと同時にサッカークラブを運営することで生計を立てようとする人たちが増え、今は多数のサッカークラブが存在します。
サッカークラブの中にはJリーグに在籍する「Jクラブ」とJリーグ入りを目指すクラブや企業や指導者が運営するクラブの「町クラブ」が存在します。
今回は「町クラブ」の経営課題に目を向けたいと思います。
クラブ経営の昔と今
先程も述べたように、私が子供のころ(30年前ほど)はJリーグもなく、サッカーは企業クラブや部活動、保護者が教えるボランティア少年団がほとんどでした。
花形といえば、天皇杯や高校サッカーだったように記憶しています。
それがJリーグのスタートを機に、毎月会費を払う会員制のサッカークラブが増えてきました。
私がサッカーの指導者を始めたころ(20年前)は少なかった会員制サッカークラブも、今はいたるところで目にするようになり、当初は月3000~5000円だった会費も今は月10000~15000円ほどに値上がりしました。
もっと高い会費を取るクラブも存在します。
そして、月会費が上がることでスポーツビジネスとして成立し始め、サービスの質が問われるようになってきました。
その結果、右肩上がりで増え続けてきたサッカークラブも、サービスやマネジメントができないクラブが淘汰されるようになってきました。
サッカーの指導者が生計を立てるために始めたクラブが、経営能力が無ければ運営できないようになってきたのです。
スポーツクラブのこれからの課題
そして、競争の中で様々なサービスや質の高い運営をするクラブが生き残るようになり、サッカークラブ運営も新たな局面を迎えました。
ただ指導をして強ければ選手が集まってきたクラブがそれだけでは生き残れず、サッカー大会を運営して利益を生み出したり、海外遠征をコーディネートしたり、学習塾を同時に運営したりと、月会費と2本柱、3本柱での経営をするようになりました。
では、そこから未来に目を向けていくと次はどのようになっていくのでしょうか?
未来なので予測することしかできませんが、考えられる可能性としては元日本代表や有名な元プロサッカー選手達が引退後にサッカークラブを運営する流れがより大きくなっていくのではないでしょうか?
それだけでなく、海外のプロサッカークラブや海外の有名選手が日本に進出してくる流れも大きくなってくると思われます。
彼らは通常の町クラブと違い、圧倒的な知名度や現役時代に稼いだ資本を武器にサッカークラブを経営していくことになります。
また、昨今はデュアルキャリアが当たり前になってきているため、サッカー選手も現役のうちに経営を学んだり人脈を作ったりしていきます。
そうなると、通常の町クラブは経験や伝統だけで果たして太刀打ちできるのでしょうか。
【問題化】スポーツクラブの経営課題とは?
まとめ
このように、これからの町クラブは新たな局面に突入していきます。
今軌道に乗っているクラブや大きな町クラブも、元日本代表や海外有名チーム、選手のように圧倒的な知名度を武器にするクラブとの差別化を図っていかなければいけません。
そのための新たなアイデアや新たな収益商材を生み出していかなければ、過去に淘汰されていったクラブのように自分たちも淘汰されるのではないでしょうか?
現状に満足せず、未来に目を向け、今のうちにどんどんアクションを起こしていけるクラブこそ、これから生き残っていけるクラブだと思います。