日本サッカーのクラブ経営を学ぶ
日本サッカー界はプロリーグ以外も変化してきました。地域リーグにプロの選手が入ってきたり、地域リーグのクラブがJ1のチームに勝利するなど、地域リーグも知名度が少しずつ出てきた気がします。
その中でJリーグ、JFL、地域リーグはどうやって経営しているのか?何から収益を得ているの か?と思ったことがある人はいるかもしれません。サッカーをプレーしていても指導者をしていても、これらを知っておくことはすごく重要なので解説していきたいと思います。
シャレン!(社会連携活動)
まずはJリーグが行なっている社会連携活動のシャレン!を知っていますか? シャレンとは社会環境や共通のテーマに、地域の人・企業や団体・自治体・学校などとJリーグ ・Jリーグクラブが連携して取り組む活動です。
例えば、川崎フロンターレが行なっている「防災かるた」の取り組みです。
川崎フロンターレは陸前高田市と友好協定を結んでいます。
震災以降、継続的に復興支援を行う中で、ホームタウンである川崎市内に対しても、
災害の備え=防災の取り組みができないかと考え、行政(川崎市幸区)と一緒に「防災かるた」を始めました。
防災かるたの製作費用は行政が負担し、幸区内の小学校や児童館に配布され、
小学校4年生の社会の授業で実施されています。
例えば、「梅が咲く 御幸公園 避難場所」といった、
幸区ならではの地域情報を入れた札を作り、サッカーにあまり興味がなかったり、運動の苦手な子どもたちにとっても、楽しみながら防災を学べる機会を提供しています。
このシャレンを通じて伝えたい事はJリーグやサッカークラブは社会と連携、貢献していくために存在するべきだと言う事です。
Jリーグクラブ収益の3本柱
では、Jリーグクラブは何で収益を得ているのでしょうか。
Jリーグの収益は、主に広告料、入場料、物販料という3本柱が基本になってきます。
広告料収入
広告料収入はクラブを支援する企業や法人から支払われるスポンサーやパートナーからの収入の事です。スポンサーから資金を受ける対価としてクラブは企業や法人の知名度や認知度を高めるといった事に取り組みます。ユニフォームやトレーニングウェアに企業のロゴや団体名を入れているのもその1つです。
入場料収入
入場料収入はチケット代による収入です。この収入はJリーグ、JFLでは得られるのですが地域リーグなどのアマチュアリーグでは得ることの出来ない収入源になります。ただし、どのクラブであっても入場料は各クラブで決めることが出来ます。
物販収入
物販収入はユニフォームや関連グッズの売上です。クラブの価値、選手の価値を高めグッズを売ることで当然収入は増えます。
またヨーロッパのクラブなどは放映権料という収入があります。最近の日本ではDAZNなんかはこの放映権料にあたります。海外と日本でのサッカー文化の違いで、まだまだ日本ではサッカー文化が浅く、放送がされていないのが現状です。もっとサッカーを知ってもらい、たくさんの方に魅力を伝え、地域に貢献できるクラブづくりをしていかなくてはなりません。
日本サッカーのクラブ経営を学ぶ 〜まとめ〜
サッカークラブの目指す経営と収益の話をさせて頂きました。
Jリーグは地域の人々にサッカーをより身近に感じてもらえるように、そして地域の人に夢と楽しみを提供すると掲げています。
スポンサー企業の収益に頼りっぱなしのクラブでは運営は難しく、いかに地域や企業、行政を巻き込んで社会と連携して運営し、地域や社会に愛されるクラブづくりをどのカテゴリーのチームでも目指していく必要があるのではないでしょうか?